*

PMSの下腹部痛・腰痛

公開日: : 最終更新日:2014/08/19 PMS(月経前症候群)の症状

女性のお腹周りには子宮・卵巣など、生理の働きそのものを司る器官が集中しています。それらの器官が色々な役目を果たすことで生理のサイクルに変化をもたらしていますが、PMS期にはその影響が下腹部痛や腰痛となって現れます。

lumbago_top

特徴は下腹部・腰全体の痛みと重苦しさ

PMSの下腹部痛・腰痛の特徴は、痛みが一部ではなく、下腹部や腰の全体に広がり、どんな姿勢でも痛みます。痛みというより「重い」「だるい」「ズーン」「ドーン」「鉛が入っている感じ」など、重苦しいと感じる人もいるようです。これらの特徴や痛みの原因は、生理中に起こる「生理痛」とよく似ており、生理直前のものは生理痛や月経困難症として扱われる場合もあります。

ちなみに、排卵の時期に下腹部が痛むと共に、おりものや少量の出血が見られる場合は、排卵痛の可能性があり、原因が異なります。

 

PMSの下腹部痛・腰痛の原因

PMSの下腹部痛・腰痛は、ホルモンバランスの変化に伴う子宮の収縮、骨盤のゆるみ・ゆがみ、骨盤内の血行不良、体内の水分の増加、自律神経の不調などによって起こります。

 

子宮の収縮

生理前にプロゲステロンの分泌が増加すると、プロスタグランジンという子宮を収縮させる物質の分泌も増えます。このプロスタグランジンが多い場合、過度な子宮の収縮が起こり、周辺の筋肉が引っ張られて神経に影響し、下っ腹や腰周りに痛みが生じます。

プロスタグランジンとは?

様々な種類がありますが、その働きの一つが、臓器や血管を収縮させる作用です。妊娠しなかった場合子宮内膜から分泌され、子宮の収縮を促して、生理の経血を身体の外に排出する役割を持ちます。生理直前から生理前半にかけては、特に活発に分泌されます。(Daisy)

 

骨盤内の血行不良

生理前には、妊娠に備えてたくさんの血液が子宮へ送られます。プロスタグランジンの影響で子宮が強く収縮すると、子宮の血管が締まって血行不良となり、たくさんの血液が骨盤内にとどまるために、下腹部や腰に痛みや重苦しさを感じます。

また骨盤内の血行不良から生じる周辺の筋肉などの酸素・栄養不足が原因となって、痛みが引き起こされる場合もあります。

 

骨盤のゆるみ・ゆがみ

生理前、リラキシンという女性ホルモンの影響で骨盤の恥骨結合の靭帯が緩み、骨盤が開きやすくなります。

lumbago_001参考画像:女性の腰痛~妊娠中の腰痛について(1)ホルモンによる影響(原因と予防対策):腰痛ナビ

骨盤の関節の動く範囲が過剰になってグラついている骨盤を支えるために、普段以上に周囲の筋肉・腱・関節へ負荷がかかって、腰痛が起こります。いつも履いているズボンがきつく感じたりするのも、骨盤が外側に開いたためです。

またこの時期は、日頃の姿勢の悪さや筋肉の衰えなどが加わることで骨盤のゆがんだままになることもあります。骨盤のゆがみは骨盤内の血行不良へつながったり、子宮収縮時に骨盤や周辺の筋肉などに負担をかけるため、下腹部痛や腰痛を増悪させる要因になります。

リラキシンとは?

女性ホルモンの一つで、卵巣や子宮から分泌されます。骨盤の靭帯を緩ませる働きがありますが、これは妊娠に向けて大きくなる子宮を収めるために、骨盤を広げようとするからです。更に妊娠後期には、赤ちゃんがスムーズに産道を通ることができるように作用します。(Daisy)

 

体内の水分が増加する

生理前にプロゲステロンが増えると、水分を体の中にため込みやすくなります。骨盤内に水分が貯留すると、貯まった水分が骨盤を押し広げて、下腹部や腰周辺に鈍い痛みが起こります。

 

自律神経の不調

女性ホルモンバランスの変化や様々な精神的ストレスが、自律神経に影響すると言われます。自律神経に不調を来すと体の血行が悪くなり、筋肉などが酸素・栄養不足を引き起こします。それが骨盤内やその周辺に及ぶと、お腹周りや腰に痛みが出現します。

 

自分でできる対処法

すぐ簡単にできるものとして、骨盤周りのエクササイズや体を温めることが有効です。

骨盤内の血行不良や、周辺の筋肉などのストレスを解消するための方法をいくつかご紹介します。

 

エクササイズ

骨盤のゆがみが整えられ、痛みが軽減します。骨盤周辺の筋肉を鍛えることで、骨盤をきちんと支えられるようになり、ゆがみを予防する効果もあります。

また、骨盤のゆがみが解消されると血行が良くなり、貯まっている水分の排出を助けて、むくみを軽減できます。

たくさんあるエクササイズの中から、お手軽で、なおかつ整体師の先生や製薬会社がおすすめしている方法をいくつかピックアップしてみましたので、ぜひお試し下さい。

 

骨盤まわし(目安は右まわし、左まわしそれぞれ20回ずつ)

骨盤のゆがみを整える以外に、ウェストが細くなる効果があり、ダイエットにも最適です。

 

おしり歩き運動(目安は前後10歩ずつ×5セット)

腰やおしりの筋肉を鍛え、骨盤矯正を助けます。自分で簡単にでき、効果が高いことが特徴です。

lumbago_002     lumbago_003
参考画像:ヒップアップに最適!お尻歩きとお尻上げ運動で骨盤矯正&ダイエット | ダイエットなら美wise!健康的に痩せるダイエット方法

 

骨盤底筋トレーニング(目安は5秒×10セット)

骨盤底筋は、骨盤の底で子宮・膀胱・肛門などを支えている重要な筋肉です。これが衰えると骨盤のゆがみの原因になるので、しっかりと鍛える必要があります。

lumbago_006 lumbago_007
参考画像:骨盤底筋を鍛えるひめトレ体操でお手軽ヒップアップ! | ダイエットなら美wise!健康的に痩せるダイエット方法

 

温める

体を温めることで緊張していた筋肉がほぐれて血行が良くなり、痛みが軽減します。

以下のような方法が良いとされています。

  • 下腹部や腰にカイロを貼ったり、腹巻をする。
  • 15分以上湯船につかる。
  • 熱めのシャワーを下腹部や腰に当てる。
  • 温かい飲み物などを飲んで、体の中から温める。

など

 

予防法

「エクササイズ」「温める」は、その場の痛みを緩和させる以外に、予防効果もあります。他にも次のような予防法がありますので、日頃から意識してみると良いのではないでしょうか。

 

姿勢に気を配る

日頃の姿勢の偏りが骨盤に負担をかけている場合があります。足を組んで座る、バッグをいつも片側だけに掛けているなどの癖があれば、直すように心掛けましょう。

下半身を冷やさない

夏場のエアコンは冷えの原因になるので、オフィスなどではひざ掛けを利用しましょう。

カルシウムを摂る

カルシウムにはプロスタグランジンの生成を抑える働きがあると言われていますので、子宮収縮による痛みを防ぐことができます。

ストレスをためない

仕事や人間関係などのストレスをためないようにして、自律神経の安定を保てるようにしましょう。

 

鎮痛剤は早目に飲むこと。

鎮痛剤の中には、子宮を収縮させるプロスタグランジンの生成を抑えるものがあります。市販されている鎮痛薬のほとんどは、この働きを持っています。プロスタグランジンの放出が多くなる前に、痛みが始まったら早目に内服することが大切です。

また、様々な対処法を試しても強い痛みが続くようなら、専門医を受診し、適切な対処をしてもらいましょう。まれに子宮内膜症・子宮筋腫などが原因で痛みを起こしている場合もあるので、不安があれば早目に受診しましょう。

関連記事

PMSの眠気(月経前過眠症)とその対策

PMS期に起こる猛烈な眠気は「月経関連過眠症(月経前過眠症)」といい、PMSの代表的な症状の一つです

記事を読む

PMSの下痢・胃痛

「昨日まで便秘だったのに、今日はお腹が緩い」「子宮じゃなくて、胃のあたりが痛い」という下痢や胃痛の症

記事を読む

PMSの便秘

一般的に便秘は男性より女性に多いと言われています。PMS期には普段便秘をしない人でも便秘に悩まされる

記事を読む

PMSの微熱・2 ~受け止めきれないカラダ~

生理前に女性が感じる微熱と体温について。 連載の第2回目は「黄体期・高温期の体温についてい

記事を読む

PMSの微熱・1 ~女性の体と体温~

月に一度、風邪のひき始めのような症状になる、「妊娠したのかな?」と思えるような微熱やからだ全体が

記事を読む

PMSの微熱・3 ~受け止められるカラダになる~

PMSの微熱についてお話してきた連載の第3回目は、「受け止められる元気なカラダをつくる」です。排

記事を読む

PMSの不眠(月経前不眠症)とその対策

PMSによって引き起こされる不眠は日中の眠気とセットになって悪循環を起こしている人が多くいます。PM

記事を読む

PMS期の頭痛

PMSを経験したことのある女性の43.7%が、PMS時に頭痛を感じたことがあると答えています。※小林

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

貧血改善のためのハーブと果実 ~ラズベリーリーフティー&ナツメ~

PMSはもちろんのこと、生理期間や排卵期などや、それ以外の

東洋医学から見たPMSって? ―中医に出向くー その2

前回、デイジーの初めての試みとして東洋医学、中医学の先生に診察

東洋医学から見たPMSって? ―中医に出向くー その1

今回はデイジーの新たな試みについてお話してみようと思います。デイジ

PMSでキレないように「甘いもの(白砂糖)」から離れてみよう

PMSの症状の中で一番厄介なのは、感情の波ではないでしょうか。

どうしても飲みたい人は! カフェインレスコーヒー(デカフェ)があるコーヒーチェーンへ

なんだかコーヒーの話題ばかりですみません。でも思いついちゃった

→もっと見る

PAGE TOP ↑